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S太郎

初舞台


日に日に暑さを増してきました今日この頃いかがお過ごしでしょうか。私どもは山中座を含む石川県や地元での6公演を無事に終え戻って参りまして候。この度の旅は私どもにとっては忘れ難い旅となりました。

と申しますのも、去る5月16日突然座長が突発性難聴に倒れ入院を余儀なくされたので、6公演を残りのメンバーで行うことになったからです。これまで座長は入院した事も舞台に穴を開けた事もなかったのでお客様が納得してくださるか、残りのメンバーで舞台がつとまるか等不安が多々ありましたが、ひと度幕が上がればそんな心配を吹き飛ばすかのような大盛況で終演後は安堵感と達成感に包まれたのでした。山中座菊の湯さんの温泉に入れなかったのと、山中温泉郷での観光ができなかったのが心残りですが、次は座長と北原薫が山中節を相舞踊すると約束をして参りましたので、再演の機を楽しみにしたいと思っておりまする。

もう一つ今回の旅を特別なものとした理由がありまして、それが北原さくらの初舞台でござりました。 4年半前に北原舞美が初舞台を踏んだのと同じ「金沢ゆめの湯」で5月21日昼の部は「津軽海峡冬景色」を歌い、それに合わせて将太郎・舞美が踊り、夜の部は「おしどり人生」を光太郎と相舞踊致しました。結婚から一月足らずで初舞台を踏む度胸にメンバーも目を丸く致しました。お客様も大変喜んでくださり、初々しい夫婦舞踊と時々現れる「変顔」に終始目を細めておられました。

歌の文句にあるように互いの手を離さずいつまでもおしどり夫婦でいてくださいね!


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